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天皇、皇后両陛下の被災地訪問、上皇ご夫妻をご継承 「水」知見生かされ

九州北部豪雨の被災者の手を取り、声をかけられる天皇、皇后両陛下=平成30年9月26日、福岡県朝倉市(鳥越瑞絵撮影)
九州北部豪雨の被災者の手を取り、声をかけられる天皇、皇后両陛下=平成30年9月26日、福岡県朝倉市(鳥越瑞絵撮影)

 台風19号などで甚大な被害を受けた宮城、福島両県で26日、天皇、皇后両陛下が即位後初めてとなる被災地訪問に臨まれることになった。両陛下は、津波や豪雨などの被災地へ精力的に足を運んできた在位中の上皇ご夫妻のなさりようをご継承。天皇陛下はライフワークである「水」の研究を通じて災害への理解も深く、関係者は「研究者としての知見も公務に生かされるはず」と話す。

 平成23年の東日本大震災や29年の九州北部豪雨、30年の西日本豪雨など、近年国内で相次いだ自然災害。上皇ご夫妻はそうした被災地に心を寄せ、復旧状況に応じて訪問が可能となった段階で速やかに足を運び、被災者を直接、励まされてきた。

 両陛下はこれまで、上皇ご夫妻に先んじて現地へ足を運ぶことを控えられてきた。29年7月の九州北部豪雨では、上皇ご夫妻が3カ月後の10月に福岡、大分両県を訪問されたのに対し、両陛下が福岡県朝倉市を訪問されたのは翌30年9月。約1年後の訪問だったが、「腰を落とし、相手に目線を合わせて話をされる姿は、上皇ご夫妻と同じだと感じた」。高齢者の前でかがんで声をかけられる両陛下の様子を見ていた同県東峰村の和田晴輝(せいき)さん(47)は、そう振り返る。

 側近によると、両陛下は10月22日の「即位礼正殿の儀」など、即位関連行事が続く中で台風19号などの被災地を常に案じ、訪問の時期を模索されてきたという。発災から約2カ月となる今回のご訪問は、上皇ご夫妻のときと同じように現地の交通などへの影響を考慮し、ヘリを使った日帰りの日程となった。

 「水災害は世界が協力して取り組まなければならない重要な国際問題の一つ」。皇太子時代から「水」問題に取り組み、大学での講義や国際会議の場で、気候変動などを背景に増加する水災害への危機感を示されてきた陛下。即位前の今年2月の誕生日会見では、そうした知見を「国民生活の安定と発展を願い、また、防災・減災の重要性を考えていく上で、大切にいかしていきたい」と決意を述べられていた。

 研究を通じて陛下と面識のある国際連合大学の沖大幹(たいかん)・上級副学長は「洪水や津波などの自然災害では、安全な場所に住みたくても住めないなど、弱い立場の人に被害が集中し、社会の矛盾のようなものも浮き彫りになる」と説明。その上で、「陛下はこれまでのご研究を通じて得られた知見を基に、そうした災害特有の構造についても理解された上で被災地の人々に接する、あるいは思いをはせていらっしゃるのではないか」と語った。

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