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【志らくに読ませたい らく兵の浮世日記】『羊たちの沈黙』落語にするとどうなる

らく兵
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 いま、「シネマ落語」というものをやろうとしている。

 私の師匠、立川志らくが始めた落語の形で、落語の世界を舞台に映画のストーリーを語るものだ。落語の世界の登場人物、八つぁんや熊さん、横丁のご隠居さん、若旦那や与太郎たちが、江戸や明治時代を背景に、映画の筋書きで縦横無尽に飛び回る。

 例えば師匠が『ダイ・ハード』をシネマ落語で演じると、お殿様に招待された大工の八五郎が、お城に乗り込んできた盗賊と対決する、という具合。

 私がやろうとしているのは『羊たちの沈黙』だ。1991年公開のアカデミー作品賞を穫った映画で、主演はジョディ・フォスター。アンソニー・ホプキンス演じる狂気のレクター博士は、映画ファンの中でも1、2を争う人気の悪役だ。FBI研修生が連続殺人犯に立ち向かっていくサイコ・サスペンス・ホラー作品。日常のくだらなさをこれでもかと描く落語とは、正反対の世界だ。これを落語にしようというのだから、ワクワクする。

 師匠の立川志らくの落語会に、私が客として通い始めたのは、今から17、18年前。その頃には毎月の独演会で、毎回1本ずつシネマ落語をネタおろししていた。『ローマの休日』『お熱いのがお好き』『情婦』『ドライビングMissデイジー』『ユー・ガット・メール』。ありとあらゆるジャンルの映画を落語にして語っていた。

 なかには『E.T.』『猿の惑星』といったSFものや、『オーメン』のようなホラー映画まである。こういった、落語とは大きくかけ離れた作品がいろんな試みの末、シネマ落語として生まれてくる瞬間を楽しみに毎月通っていた。また、そんなシネマ落語をこしらえる落語家が、古典落語をどのような斬り口で語るのか、シネマ落語と並んで楽しみだった。師匠が演じてきたシネマ落語を全て数えると70~80本はあるそうだ。

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